そろそろニュースで「震災の不幸」を垂れ流すのをやめてほしい
宮城在住ですが、震災当時は東京にいました。地震の直後に震源情報を見て、すぐに両親に連絡をし、無事が確認できて泣き崩れたことを覚えています。
▲押しつぶされた車と陸に投げ出された船(2011年3月23日、塩釜)
震災から5年、宮城のTVニュースの現状
さて、そんな震災から5年。今日が近づくにつれて、宮城のテレビではその話題ばかりです。例えば、震災前にやってたラーメン店が復活したけど客がこないとか、あの地域では震災当時津波がきたところに記念碑を建てましたとか、行方不明者はまだ何万人だとか、復興が予定より遅れているだとか。
もう、どうしてこう、暗い話題ばかりなんでしょうか…。もうわかったよ。現状が厳しいことは。大変な人がたくさんいるのもわかった。けど、私たちが生きている現実って、ちょっとテレビの情報とは掛け離れてるような気がしてならないのです。だって私も私の周りも、普通に仕事して毎日を過ごしているもの。確かにテレビ通りの厳しい現状の人はたくさんいるのかもしれないけれど、そこだけに焦点をあててるのって、なんだかその不幸を美化して晒しているようにしか見えない。不幸自慢に近いものを感じてしまう…。
復興の厳しい現状じゃなく、復興がどれくらい進んだのか知りたい
私、頑張りたいんですよね。宮城が、東北が、元気になるように。そのためには、復興のいい面を見ることだって、そろそろ必要じゃないかと思うのです。だって、暗い気持ちになってもいいことなんてひとつもない。もちろん現状を知ることは大事。事実を知っておくことで未来を明るくするための課題が見えてくるから。でも事実ってツライ面といい面、両方あるはず。どうしてニュースでは「こんなに辛い現状がまだまだあります」としか伝えないのでしょう?私はそれじゃ、頑張れないんだけどな。こんなに頑張っているのに、まだ何も進んでいないのか…って。
田舎で影響力の大きいテレビにやってほしいこと
ニュースの目的ってきっといろいろあるんだろうけれど、現状を伝えることの目的は、未来をあかるくすることじゃないのかな。そのためには、5年も続いてきた不幸に焦点を当てるよりも、5年かけて震災地が手に入れた明るい未来に、焦点を当てるべきなんじゃないのかな。
頑張りたいのに、不幸への同情でびしょびしょにされている気分。
関連
こういう情報を見ると泣いてしまう。きっとそれも必要なのだとも思う。
震災復興のいま|震災から5年、いま応援できること。 - Yahoo! JAPAN
ゆっくり歩いて行こうと思っていた(浅生鴨)|ポリタス 3.11から5年――それでも