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みんな幸せになっちゃえばいいと思うんだよね

企業の収益と比例する、たったひとつのもの

こんにちは、もぐみかです。

土日に東京ではしゃぎまくって疲労困憊。年には勝てない・・・。

その中でリクルート時代のパートナーと「企業の収益と比例するもの」について話したので、割と真面目にまとめておく。

 

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リクルートにいたからこそできた、収益とその他情報との因果関係考察

リクルートに勤めていると、クライアント(広告出稿企業)に深く入り込むことになる。広告出稿の目的を精査するためだ。出稿料金の対価として、リクルートが提供すべきもの=目指すべきものは何なのかを知るもしくは改めて設定する(超おせっかいだがこの力でリクルートはのし上がってきた)のである。これによって、出稿の内容は大きく変化する。

手に入れるべき情報は状況によって様々だが、だいたいは収支、企業体制、企業理念、創業目的、採用方針、目標設定、目標達成状況などだ。対面している広告の担当者よりも社内事情を把握している・・・なんてことも、リクルートではよくあることである。

この積み重ねによって、リクルートはそういった企業の内部情報をものすごいデータ量で保持することとなり、結果として、クライアント一企業の情報を把握するだけではなく、業界全体を俯瞰することが叶う状況にある。私も例に漏れず、かなりの量のクライアント情報を照会し、勉強させてもらった。

 

収益が上向く企業の共通点

日々クライアントと接していて肌で感じるのは、収支状況がよいクライアントと悪いクライアントとの差である。私たちが行き着いた答えは、「会社の存在理由に共感もしくは納得できている社員の割合」だった。「存在理由」は、コアバリューだとか企業理念だとか創業目的だとかたくさんの表現の仕方があり企業によっても異なるが、ここでは「自分たちが社会に向けて何をするべきか」=「何屋なのか」を明示しているものとする。

例えば、ザッポスが話題になっていたように思う。彼らは自分たちの存在理由を知っている。靴を売るのではなく「 WOW!」を増やすのが仕事だと、彼らは知っているのである。だからこそ、どんな状況であっても自分たちがどうするべきかが自然と分かる。企業としては、全員が馬力になり前進できている状態だ。結果として、自然と収益はついてくる。

顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか

顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか

 

単純に、これだけなのだ。

私が関わった結婚式場の中で収益が上を向き続けていた企業は、「自分たちが提供すべき結婚式とは何か」を明確にすることを常に最大の課題としていた。年月の節目のたびに、自分たちはどうあるべきかをまず考え抜く。そして、それを実際に形にし提供していく。違うと思ったら即やめる。この繰り返しである。

パートナーと話している最中にはこれを「皮が硬くなる前に脱皮するエビ」と表現したが、あながち間違っていないように思う。

 

目的が「現状維持」になった途端、会社は収益が悪化する

では、「会社の存在理由に共感もしくは納得できている社員の割合」が低い状態とは、どういうものなのか。社員が持つ「会社の存在理由」のイメージが、本来の「社会に向けて何をすべきか」という外向きのものではなく、「保身、安定、現状維持」などといった内向きのものになっている状態である。

しかし、消費者だって馬鹿ではない。それが少しでも伝わってしまえば、「自分たちはお前らの存続のために金を払う気はない」と拒絶する。結果として、現状維持は失敗するのである。

 

「らしさ」の追求がファンを作る

ここ1-2年で、広告業界も大きく変わっているように思う。共感が購買行動に繋がると言われ始めたためであり、私も実際そうなりつつあると感じている。

例えばLUMINEやauは共感飲みを狙っている。親近感を持った消費者は多いだろう。

matome.naver.jp

www.au.kddi.com

この広告にたどり着くまでに、彼らは「自分たちは何屋なのか」を徹底的に議論したのではないかと想像する。想像だけで、胃が痛むが・・・笑、結果としては両者とも業績を伸ばしている。日本にこういった企業が増えていくと、企業と消費者はより楽しく繋がれるのではないかと思う。

一広告屋として、そのお手伝いが少しでもできるよう、これからも精進していきたい(宣言)。